伊勢神宮は「お伊勢さん」「大神宮さん」とむかしむかしから親しく呼ばれているんだよ。太陽にたとえられる天照大御神(あまてらすおほみかみ)をおまつりして、正式には「神宮(じんぐう)」。
今から2000年前、奈良の都にある皇居でおまつりされていたの。
垂仁天皇(すいにんてんのう)第四皇女の倭姫命(やまとひめのみこと)を御杖代(みつえしろ)となった。大御神の杖代わりとなってご奉仕する依代(よりしろ)になったんだ。佳き地を巡り求めて伊勢の国についた時に、
「この神風の伊勢の国は、遠く常世から波が幾重にもよせては帰る国である。都から離れた傍国ではなるが、美しい国である。この国にいようと思う」
と天照大御神がおっしゃった。
それで、伊勢の五十鈴川の川上に宮をお建て申しました。『日本書紀』
倭姫命が御裳のすその汚れを洗い清め濯いだから御裳濯川(みもすそがわ)ともいうんだよ。

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